大気中にはほこり等の様々な粒子が浮遊しています。したがって、花粉センサの開発にあたっては、様々な粒子の中から花粉粒子を選別させるための工夫が必要でした。
このセンサでは、簡単な流体力学的効果と信号処理で花粉粒子を選別しています。
具体的にはのように、センサ胴体部の取り込み口から上方に向けて大気を吸い込み、センサ内部の小さな筒に気流をまげて導入させます。その際、花粉粒子より大きな粒子は、その重さで筒の入り口まで到達できなかったり、曲がりきれないために筒内に導入されにくくなり、花粉粒子より大きなサイズの粒子がふるい落されるのです。
一方、花粉粒子より小さな粒子がレーザ光を横ぎった場合には、散乱光の強さは粒
子の断面積に比例して小さくなるため、小さな粒子からの散乱光を、あるしきい値レベ
ルでカットすることによって、花粉粒子を選別することが可能になります。